冬になるとヒートショックに関する注意喚起をあちこちで見聞きしますが、サウナにも危険性が潜んでいることをご存知でしょうか?
なんとなく高齢者がなりやすいイメージですが、条件次第では若くてもヒートショックで命を落としてしまう可能性があります。
そこで今回は、サウナでヒートショックが起きる原因や、ととのう感覚との違いなどをまとめました。
安全にサウナを楽しむための予防法もご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

ヒートショックとは
ヒートショックとは急激な寒暖差によって引き起こされる症状のことを言います。
温度差による血圧の変動が激しいと、心臓や血管に負担がかかり心筋梗塞や脳卒中などを引き起すリスクが高まります。服を着ている状態では体温が保たれているため起こりにくいですが、裸になる入浴時は特に注意しなければなりません。
サウナによるヒートショックの症状
サウナによるヒートショックの症状は、眩暈や立ち眩み、頭痛や脱力感など軽いものから、命にかかわるほどのものまでさまざまです。症状が重いと嘔吐や失神、最悪の場合は心臓発作を起こし亡くなってしまうケースもあるため、甘く考えるのは大変危険です。
サウナでヒートショックが起きる原因
サウナでヒートショックが起きる原因は以下の通りです。
●温度差
●脱水状態
●長時間のサウナ
●飲酒後の利用
普段通りの入り方が、ヒートショックを引き起こす原因となっているかもしれません。
どんなことが原因になるのか、1つずつ見ていきましょう。
温度差
サウナでヒートショックが起きる要因はまず温度差です。
お風呂のお湯は40℃前後ですが、サウナの温度は90℃前後と高温。外気が0℃だった場合、サウナとの温度差は単純に90℃ということになります。
ヒートショックは洋服を着ている状態で室内にいても寒暖差で起こるため、サウナでのリスクはお風呂以上に高いということを覚えておきましょう。
また、サウナを出た後の水風呂や休憩にもヒートショックの危険が潜んでいます。
高温のサウナからいきなり冷たい水風呂に入ったり無理して外気浴をすると、ヒートショックの危険性が高まるため注意が必要です。
脱水状態
次に、サウナでヒートショックが起きる要因は脱水状態です。
体内の水分が不足すると血液も水分が少ない状態になり、スムーズに流れません。血液循環が滞っている状態で血圧が大きく上下すると、うまく血液が流れず血管に大きな負担を与えてしまいます。
喉が渇いていなくても、こまめに水分を摂取してください。
長時間のサウナ
また、長時間のサウナもヒートショックのリスクを高めます。サウナは体への負担が大きく、脱水状態になる危険性が倍増します。短時間で区切って回数を増やすなどの工夫をしましょう。
飲酒後の利用
サウナでヒートショックが起きる4つ目の原因は、飲酒後の利用です。
アルコールを摂取すると一時的に血圧が下がる一方で、サウナは交感神経を刺激するため血圧が上がり大きな負担になります。
利尿作用で脱水症状を引き起こしやすくなるといったデメリットもあるので、飲酒後のサウナは控えましょう。
サウナでヒートショックになりやすいのはどんな人?
サウナでヒートショックになりやすい人は以下の通りです。
●65歳以上の高齢者
●心臓や脳の疾患に罹ったことがある人
●高血圧や糖尿病などの持病がある人
●高温のサウナが好きな人
年齢が若くても、罹患歴や持病によっては大きなリスクがあります。
病気になったことがない人でも、体への負担が大きくなる高温サウナは要注意です。
「ととのう」とヒートショックは違う?
ととのうとヒートショックは別物ですが、非常に似ています。
サウナによる「ととのい」では、浮遊感や爽快感を感じるのが大きな特徴です。一方、ヒートショックを起こしている状態では目が回ったり、気分が悪くなる場合があります。
目が回っている状態をととのうことだと思っている人は大変危険なので、サウナの入り方を見直しましょう。
サウナでのヒートショック予防法
サウナでのヒートショック予防法は以下の通りです。
●体を温めてから入る
●水風呂はゆっくり入る
ヒートショックは少しの工夫で危険性を減らせます。
それぞれの予防法を実践して、安全にサウナを楽しみましょう。
体を温めてから入る
サウナでのヒートショック予防法1つ目は「体を温めてから入る」です。
ヒートショックの主な原因は寒暖差なので、いきなり高温のサウナに入ることや1セット目から上段に座ることは最も危険な行為といえます。
お風呂があればしばらく浸かり、体を温めてから入るようにしましょう。
サウナしかない施設なら、下段からスタートして徐々に体を慣らしていくのがベストです。
水風呂はゆっくり入る
サウナでのヒートショック予防法2つ目は「水風呂はゆっくり入る」です。
水風呂も寒暖差が大きいため、冷たい水にいきなり入るのは危険を伴います。
必ず心臓から遠い足元から順にかけ湯をして、水風呂に入る時もゆっくりと入りましょう。
体への負担が大きいため、短時間で済ませることも重要なポイントです。
サウナとヒートショックについてのまとめ
今回は、サウナとヒートショックについて解説いたしました。
ヒートショックの主な原因は寒暖差なので、サウナでも起こる可能性が十分にあります。
冬のサウナは特にリスクが多いため、罹患歴や持病のある人は控えるのが無難です。
健康な人であっても入り方を間違えるとヒートショックを起こすので、水分補給や徐々に体を温めることを意識しましょう。