サウナの入り方としてよく紹介されるもののひとつに「温冷交代浴」があります。サウナで温まってから水風呂に入り、その後休憩する一連の流れで、サウナでととのうための入浴法です。一方でじわじわと盛り上がってきているのが「冷冷(冷々)交代浴」。
冷冷? 冷やして…冷やす。どういうこと? 今回は冷冷交代浴を解説します。
交代浴とは
交代浴とは、お湯と水の温度差のあるお風呂に交互に浸かる入浴法です。変温浴と言われることもあります。もともとはリハビリテーションや運動機能の維持・改善を目的とした理学療法の一つとして活用されてきたもので、内容はかなりマイルドです。
交代浴の基本的なやり方は以下の通りです。
家庭で行う場合は水シャワーで代用できます。
サウナでととのう温冷交代浴
対して、サウナでの温冷交代浴では
・サウナで身体を温める
・水風呂に浸かる
・外気浴
を繰り返すのが一般的です。
施設によって温度は変わりますが、サウナは高温だと100℃、水風呂は低温だと10℃以下にもなります。これがサウナでととのうための温冷交代浴です。
この急激な温度差によりアドレナリンなどが分泌されてととのうのだと私は思っています。
温冷ではなく「冷冷」交代浴
さて本題です。
昨今、サウナ―界隈で聞かれる「冷冷交代浴」とはどういったものなのでしょうか。
冷たくて、冷たい。これでは交代浴にならないのでは? と思いましたがそういうことではないようです。
冷冷交代浴とは、サウナから水風呂に入った後に、不感湯に入ってととのう入浴法のことで、これまでの温冷交代浴とは違う心地よさを感じることができるのだそうです。
ちなみに、不感湯とは熱くも冷たくも感じない、体温に近い36℃前後のお湯のことです。
温冷交代浴でいう外気浴の代わりに、不感湯でクールダウンを行うイメージですが、温度変化のない不感湯は副交感神経しか働かないので大きなリラックス効果を得られるそうです。また熱くも冷たくもないのでゆっくり入ることができ、身体への負担が少なく入浴できます。天候や外気温にも左右されません。
じわじわと体温や脈拍が落ち着いてくる感覚は、普段のととのう感覚とはひと味違った心地よさを味わえるのだといいます。
基本的には前述のとおりですが、冷冷交代浴の楽しみ方はそれぞれです。
不感湯でなくても、グルシン水風呂(10℃以下)から通常の水風呂(20℃程度)をはしごして冷冷交代浴を楽しむ方もいます。
サウナから、先に不感湯に入り、水風呂から外気浴とよくばりセットで楽しむ方もいますよ。
いつもの入り方に、「冷冷」を挟むことで、ととのうステップの選択肢が増えてサウナの楽しみ方が広がりますね。
ぜひ一度試してみてくださいね。