サウナがブームになり、多くの人がサウナを利用するようになりました。
町の銭湯やスーパー銭湯、スパ施設など、これまでのサウナとは一線を画した特徴的なサウナ専門の施設も増えました。サウナの種類はもちろん、デザインや音響、アロマなどにもこだわり、スタイリッシュな空間でサウナを楽しむことができます。いまや若者や女性も気軽にサウナを楽しんでいます。一方でサウナ初心者の施設内での気になる行動が散見されます。
今回はサウナのマナーとルールから、“できる”サウナ―になるための振る舞いまで予習をしてみましょう。
絶対に守るべき基本ルール
まずサウナに関わらず、不特定多数の人が利用する公共の施設では他人への気遣いを忘れないようにしましょう。
騒がない、大きな声で話さない
最近はサウナ施設でもグループをよく見かけるようになりました。しかしサウナ室やととのいスペースでもワイワイと大きな声で話しているのはやはり気になります。
海外では会話をしながらサウナを楽しむということもあるそうですが、日本では基本的に会話は最小限に、特にコロナ禍となってからは「黙浴」を推奨する施設も増えていますので気を付けましょう。
お酒を飲んで入らない
こちらも公共の施設を利用する際には当たり前のルールですが、特にサウナの場合には迷惑になるだけでなく危険なので絶対にやめましょう。
急激な血圧の変動
アルコールとサウナによって血管が拡がりすぎて極端な低血圧状態になることがあります。不整脈が起きたり、ひどい場合には意識を失ってしまうこともあります。また水風呂に入った際には拡がった血管が急減に収縮します。急激な血圧の変動は心臓や血管に大きな負担が掛かります。
脱水症状を起こす
お酒は、利尿作用により飲んだ以上の水分が身体から失われます。サウナの発汗作用によりさらに水分は失われ、脱水症状を引き起こす原因となります。
血液中の水分が失われ、血液が濃くなると相対的に血中アルコール度数も高くなっていき、酔いが強くなっていきます。ほろ酔いで入ったはずがサウナ内で泥酔してしまい、めまいや吐き気で動けなくなってしまったり、また血液が濃い状態は脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが高まります。
たとえお酒を飲んでいなくてもサウナ前後は必ず水分補給。お酒を飲むのは必ず水分補給を行ってからにしましょう。
サウナを気持ちよく利用するためのマナー
次は実際にサウナを利用する際のマナーです。みんなで利用する場ですから、他の人に不快な思いをさせないように気をつけましょう。
サウナの前に身体をきれいに
みんなが裸で利用する場です。気持ちよくサウナを楽しむためのマナーとして、サウナに入る前には頭髪と身体をしっかり洗いましょう。汚れや皮脂を取り除くことによって汗が出やすくなる効果もあります。
入室前に身体を拭く
サウナ室に入る前には身体に付いた水滴をしっかり拭ってから入りましょう。サウナ室やマットを濡らすのはマナー違反です。また身体が濡れていると温まりにくくなるという理由もあります。
身体を拭いたタオルはサウナ室に入るまえにしっかり絞ることも忘れないようにしましょう。たまに濡れたタオルを絞ってロウリュする方がいますがこれは絶対にNG。とんでもなく嫌われる行為です。
汗を飛ばさない
身体の汗を手で拭ったり、髪をかき上げたり、顔をゴシゴシとこすったりする人をときどき見かけます。これは周囲に汗が飛ぶのでNG。気になる場合は静かにタオルで拭いましょう。
ロウリュはひと声かけてから
サウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させるロウリュですが、セルフで自由にできる施設が増えています。ロウリュの水蒸気でサウナ室内の湿度、体感温度が上がり、発汗を促すことが目的ですが、やりすぎるとサウナストーンの温度が低下したり、ストーブの故障につながることもあります。 水をかける際には「ロウリュしてもいいですか?」などひと声かけるようにしましょう。
水風呂は汗を流してから
サウナから出て水風呂に入る前にも必ずかけ湯やシャワーなどでしっかり汗を流しましょう。いきなりじゃぼんと入ってしまう人がたまにいますが、これは「汗流しカットマン」と言われ、大変嫌われる行為です。
その他にも、潜る、顔を洗う、水風呂のへりに座って動かない、タオルを水につけるなどの行為は嫌がられるので気をつけましょう。
常に次に使う人のことを考えよう
以上が押さえておきたいサウナでのマナーです。 サウナ後の休憩や外気浴でも同様に、イスやベッドで休む前に身体を拭く、使用後はタオルで拭く、または水で流すなど次の人が清潔に使用できるようしましょう。
細かいことを言い出すときりがなく、堅苦しく窮屈に感じてしまうかもしれません。ただ難しいことではなく、みんなで使うものはきれいに、次に使う人のことを考える。それだけです。
マナーを守って“できる”サウナ―になりましょう。